「土用の丑の日」というと、鰻を思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど、土用そのものが一年に四回訪れる季節の節目だということは、意外と知られていないようです。今日は、土用という暦の期間の意味と、秋に迎える土用と丑の日について天啓の防壁がご紹介します。

土用は、季節の変わり目に置かれた期間

土用とは、立春・立夏・立秋・立冬のそれぞれ直前、約18日間を指す暦の言葉とされています。つまり土用は夏だけのものではなく、春夏秋冬すべての季節の変わり目に置かれているのです。この期間は、五行思想において「土」の気が盛んになる頃合いとされ、次の季節へ移り変わるための準備期間と考えられてきたと言われています。

秋の土用は、いつ頃訪れるのか

秋の土用は、立冬の直前、おおむね10月20日頃から11月初旬にかけての期間にあたるとされています。日中はまだ穏やかでも、朝夕の空気にはっきりと冬の気配が混じり始める頃で、暑さから寒さへと体を慣らしていく節目の時季ともいえるでしょう。

「丑の日」は、十二支を割り当てた日

丑の日とは、日にちに十二支を順番に割り当てたときの「丑」にあたる日のことです。十二支は十二日周期で巡っていくため、約18日間の土用のあいだに丑の日が一度、年によっては二度訪れることになります。土用の期間中に巡ってくる丑の日には、夏の「土用の丑の日」ほど広くは知られていないものの、「う」のつく食べ物を口にすると良いとされる言い伝えが、地域によって伝わっているようです。秋であれば、うどんや梅干し、瓜などがその例として語られることがあります。

季節の節目を、静かに見送る

秋の土用は、夏の土用に比べると話題にのぼる機会は少ないかもしれません。それでも、暦の上では変わらず巡ってくる季節の節目です。土用の期間は、昔から衣替えや冬支度など、暮らしを整える作業を始める目安としても語られてきたとされています。冬支度を始める合図として、この時季を心に留めてみるのもよいのではないでしょうか。