見たいものだけを見てしまう、その心の働きに心当たりはありませんか。自分の考えに合う情報ばかりが目に留まり、反対の情報はなんとなく読み飛ばしてしまう――こうした心理学的な傾向は「確証バイアス」と呼ばれています。今日は、この確証バイアスという心の癖について、天啓の防壁がご紹介します。

確証バイアスとは、どのような働きか

確証バイアスとは、自分がすでに持っている考えや期待を裏づける情報ばかりに注目し、それに反する情報を軽視してしまう心理的な傾向のことです。心理学者ピーター・ウェイソンによる実験を通じて広く知られるようになったとされ、日常のさまざまな判断の場面で誰にでも起こりうる、ごく一般的な心の働きとして説明されています。

なぜ、この傾向が起きるのか

人は、自分の考えが正しかったと確認できるほうが心地よく、反対の情報に向き合うにはある種の労力を要するとされています。そのため無意識のうちに、自分の期待に沿う情報を優先して集めてしまう――これが確証バイアスの基本的な仕組みだと考えられています。特別に意志が弱いからというより、誰の心にも備わった自然な傾向として理解されているようです。

占いや日常の判断でも起こりうること

確証バイアスは、占いの結果を受け止める場面でも起こりうるとされています。たとえば良い結果が出たときにはその通りだと感じやすく、意にそぐわない結果が出たときには「今日はたまたまだろう」と軽く受け流したくなる――そうした感じ方の偏りにも、この心の働きが関わっていると言われています。占いに限らず、日々のニュースの受け取り方や人間関係の見方にも、同じ傾向が忍び込むことがあります。

バーナム効果とは違う、別の心の働き

確証バイアスは「誰にでも当てはまる言葉を、自分だけの特徴だと感じてしまう」バーナム効果とは異なる心理学的な概念です。バーナム効果が言葉の受け取り方そのものに関わる働きであるのに対し、確証バイアスは自分に都合の良い情報を選んで集めてしまうという、情報との向き合い方に関わる働きだとされています。両者は似た場面で語られることも多いため、区別して知っておくと理解が深まるでしょう。

確証バイアスという言葉を知っておくことは、自分の考えを疑うためというより、判断のクセに少し自覚的になるための手がかりになります。占いの結果に触れたときも、良い部分だけを都合よく拾い上げていないか、ふと立ち止まってみる。そうした小さな心がけが、占いの言葉をより丁寧に受け止める助けになるのではないでしょうか。