牡羊座、牡牛座、双子座――生まれた月によって割り当てられる十二の星座は、雑誌の占いコーナーやアプリの毎日の運勢欄で、すっかりおなじみの存在になっています。けれど、なぜ生まれた月と星座が結びつけられるようになったのか、その成り立ちを考えたことはありますか。今日は、星座占いという仕組みが生まれた背景を天啓の防壁がご紹介します。

星座占いの土台は、古代メソポタミアにあるとされている

太陽が一年かけて空を巡る道すじ(黄道)にかかる星座を用いて占う考え方は、紀元前の古代メソポタミア(現在のイラク周辺)で芽生えたとされています。天体の動きが季節や農作業の目安として観察されるうち、それが人の運命とも結びつくと考えられるようになっていった、というのが一般的な説明です。この考え方はやがて古代ギリシャへと伝わり、現在私たちが知る十二星座の体系として整えられていったとされています。

十二という数字は、一年の巡りから生まれた

黄道にかかる星座は本来もっと多く数えられますが、代表的な十二の星座が選ばれ、一年をおよそ一か月ずつに区切る形に整理されました。太陽が生まれたときにどの星座の方向にあったか――これが、いわゆる「〇〇座生まれ」を決める基本の考え方だとされています。一か月ごとに区切りを設けることで、誰もが自分の星座をひと目で知ることができる、身近な占いの形になったと言えるでしょう。

星座の位置と、実際の季節がずれている理由

地球の歳差運動と呼ばれるごくゆるやかな首振り運動によって、二千年以上前に定められた星座と季節の対応は、今の実際の星空とは少しずつずれてきているとされています。この点は天文学の立場からもしばしば指摘されるところですが、占星術ではこのずれを踏まえたうえで、伝統的な区分をそのまま体系として用いる考え方が主流とされています。

時代を超えて受け継がれてきた、ひとつの物語

古代の空を見上げた人々が星々に神話や動物の姿を重ね、そこに生まれた月を結びつけて自分自身を映してみる――星座占いは、そうした長い時間をかけて育まれてきた、ひとつの文化的な営みだと言えます。占いとしての当たり外れよりも、何千年も前の人々と同じ星空を見上げているという感覚そのものに、この占いの奥行きがあるのかもしれません。

自分の星座が生まれた背景を知ってから見上げる夜空は、これまでとは少し違って見えるかもしれません。星座の名前の向こうに、古代の人々が思い描いた物語を重ねてみるのも、星座占いとの新しい付き合い方の一つです。