初めて御朱印帳を求めるとき、多くの人が最初に迷うのは、これから訪れる神社と寺、その両方をこの一冊に記していいのだろうか、という点かもしれません。一冊にまとめてしまってよいのか、それとも神社用と寺用で分けたほうがよいのか――この選択の分かれ目に立ったとき、何を基準にすればよいのでしょうか。今日は、御朱印帳の使い分けをめぐる考え方を天啓の防壁がご紹介します。

分ける、という考え方の背景

神社と寺では、祀られているものも、参拝の作法も異なります。御朱印もそれぞれの信仰のしるしであることから、神仏を同じ一冊のなかで混在させることに抵抗を感じ、分けて用意する方がいるとされています。とりわけ神社を専門に巡る方や、寺院での納経帳としての意味合いを大切にしたい方には、分けるという選択がなじみやすいようです。表紙の色や柄を神社用・寺用で変えておけば、持ち歩くときにも取り違える心配がありません。

一冊にまとめても問題ないという見解

一方で、多くの社寺では神社用・寺用を問わず御朱印を授与しており、一冊にまとめて集めていくことも広く行われているとされています。分けることを定めた決まりがあるわけではなく、社寺によっても、参拝者によっても、扱い方が分かれているのが実情です。荷物を増やしたくない、旅先で急に立ち寄った社寺でも困らないようにしたい、という実務的な理由から一冊派を選ぶ方も少なくありません。実際、旅行の荷物に何冊も御朱印帳を入れるのは、それなりにかさばるものです。

目的別に分ける、という楽しみ方

神社と寺という分け方のほかにも、旅先専用の一冊、特定の年だけの記念用の一冊など、目的ごとに御朱印帳を分けて楽しむ人もいるとされています。表紙の意匠を変えて季節ごとに使い分けるなど、集め方そのものを工夫の対象にすることもできます。決まりに縛られない分、自分なりの楽しみ方を見つけやすい部分でもあります。

結局のところ、分けるか分けないかに、明確な正解があるわけではありません。どちらを選んでも、参拝という行為への敬意が変わるわけではないからです。

一冊にまとめれば、そこには神社と寺の両方を巡った旅の記憶が、時を追って積み重なっていきます。分けても、まとめても、御朱印帳はいずれ、あなたの参拝の歩みをそのまま映す一冊になっていくのではないでしょうか。